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インタビュー インタビュー
水口酒造株式会社 代表取締役社長

水口 晧介 さん

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    どのような企業か教えてください

  • 当社は1895年創業の酒造メーカーで、日本酒『仁喜多津』や、地ビール『道後ビール』を製造しています。愛媛の風土を生かした酒造りを大切にしながら、道後温泉の観光資源としても親しまれています。地元の食文化と調和するお酒を提供し、愛媛の魅力を全国、さらには海外へと発信していきたいと考えています。

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    お酒選びのハードルを越えるため方法を教えてください

  • お酒を手に取ってもらうまでのハードルは高いと感じています。さまざまな種類のお酒がある中で、どの酒を選んでもらうかが重要ですが、その選択のハードルは意外と高いものです。特にお酒は、選んでみてもなかなか自分に合ったものを見つけにくいという点があります。酒屋さんでは試飲ができる場合もありますが、それでも飲んでみて選ぶのは難しいので、初めて選ぶ際には、知名度やパッケージデザインに頼りがちです。 そこで、当社はその点にこだわり、まず「これ、お酒なのかな?」と思わせるようなインパクトを大切にしています。パッケージデザインに加え、商品に付随する情報を豊富に盛り込むことで、味の印象を伝えることができると考えています。たとえば、私たちが提供するお酒は、飲んだ後に飾りたくなるような美しさを意識しています。こうした点が、お客様にとって重要だと思っています。

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    酒米の価格高騰が酒造業や消費者に与える影響について教えてください

  • 今年、米がすごく値上がりしています。普段食べている飯米だけじゃなくて、お酒に使う酒米も同じように値段が上がっています。例えば、コシヒカリやひめの凛など、よく知られている米もありますが、お酒用にはそれとは別の米が使われています。中でも、酒米の王様とも言われる山田錦が、よく使われていますが、その価格もかなり上がってきていています。そうなると、やはり原料費が増えるので、今後お酒の値段にも影響が出るかもしれません。

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    よく日本酒が選ばれるシチュエーションと目的を教えてください

  • 2つの目的があります。1つ目は、観光客が道後に来たときに、道後の思い出を作るために飲んでいただきたいということです。多分、街中で買うというよりは、飲食店やホテルなどで飲まれることが多いと思います。2つ目は、お祝い事や大切な人と一緒に飲む、または記念日などに飲んでもらうということです。ちょっと特別な時に飲んでもらいたいというイメージです。

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    お酒造りに必要な期間について教えてください

  • 日本酒は、当社にお米が届いてから造り始めるまでに丸2ヶ月かかります。最初の段階では少し話が長くなるので難しいところもありますが、ビールとは仕込みのスピードが違います。ビールは仕込みに1日、発酵に1週間、貯蔵に2週間かかりますが、当社の場合はビールを大量に造ることができます。しかし、日本酒の場合はもっと時間がかかります。例えば来年のこの時期には、すでにお酒の仕込みを始めていて、今は来年分のお米の発注を進めているところです。実際、当社は1年前からお米の発注をしています。 農家さんにも協力していただき、春から秋にかけてお米を作り、11月に会社にお米が届いてからお酒造りが始まります。お米が届いてから1ヶ月半ほどで、お酒が完成するというスケジュール感です。

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    昨年のマツワカとコラボした商品開発の背景や成果、地域に与えた影響を教えてください

  • 「NIKITATSU2024純米大吟醸酒」は、2024年7月11日に道後温泉の開業130周年を記念して特別に造られたお酒です。道後温泉のリニューアルオープンに合わせて、伝統と革新を融合させた商品として登場しました。道後温泉は、ジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったことで有名で、観光客にも広く知られています。このお酒は、道後温泉の歴史や文化を感じさせるようなデザインと味わいを大事にして造られています。

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取材を終えて

今回の取材を通じて、道後温泉の開業130周年を記念して特別に製造された「NIKITATSU2024純米大吟醸酒」の魅力と、そこに込められた思いを深く理解することができました。この商品は、道後温泉の歴史や文化を背景に、伝統と革新を融合させた逸品であり、特にパッケージデザインやストーリー性において他に類を見ない特徴を持っています。 道後温泉が持つ「千と千尋の神隠し」のモデル地としての知名度を活かしつつ、白鷺伝説を象徴するデザインや、朝焼けの瞬間を切り取ったボトルデザインには、酒蔵と地域の未来に向けた希望と誇りが表現されています。これにより、消費者は商品を手に取ることで、ただの日本酒としてだけではなく、歴史と物語を感じる特別な体験を得ることができます。

サマリー画像 サンキュー

制作リーフレット

リーフレット表 リーフレット裏