


相原 美香さん
静岡県出身。接客から製造、経理まで、会社の業務ならなんでも担う。つぼやを代表する看板的存在だ。
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仕事のやりがいはなんですか?
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「おいしかった」「ここじゃないといけない」という言葉をいただけたときにやりがいを感じます。10年前に来てくださったお客さまが「確かこのあたりだった」と再び尋ねてきてくれることもあるんですよ。つぼやの味を求めて来てくださるお客さまに会うと感激します。月に一度、必ず来てくれるおばあちゃんとお孫さんもいてくれたりと、地元に住む方の日常の一部となれていることもうれしいです。 最近ではオンラインショップを始めました。オンラインショップで購入される方は、一度道後に来たときに買ったことがあるという方がほとんどです。「久しぶりに食べてみたい」「もう一度食べたい」と思ってもらえるのってしあわせなことですよね。
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これから挑戦したいこと、今後の展望などはありますか?
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25~26年前までは生菓子を作っていましたが、やめてしまったんです。できればねりきりや流し物などの生菓子を復活させたいなと。息子が和菓子の専門学校を志望しているので、勉強してもらって、生菓子の技術を身に着けてもらえたらと思っています。10年以内には生菓子が復活するかもしれませんね。とはいえ会社の目的は「長く続けること」なので、現状を維持しながらこれからも「つぼや菓子舗」を続けていきたいと思っています。
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松山でどんな存在でありたいですか?
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このままでいたいです。ありがたいことに「坊っちゃん団子といえば、つぼや」という人が多くいますが、そのような人が今よりももっと増えてほしいです。世の中には、さまざまな味の坊っちゃん団子がありますが、つぼやの元祖の味というものを一度知っていただきたいですね。
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松山の魅力はどんなところだと想いますか?
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県庁所在地である松山は都会だと思います。私は特に県庁の景色と市内電車から見た景色が好きです。県庁の建物と全国的にも珍しい市内電車の雰囲気を見ると、「これから旅が始まる」と観光客の方も感じると思います。都会でありながら田舎も感じられて・・・、市がよく言うコンパクトシティとは正にこのことでしょうね。道後に訪れる観光客の方からは「松山はすごく人がやさしくて、のんびりしていていいところだね」と言っていただきます。実際に松山の方とお話をしたり、おもてなしを受けたりしてそう感じているようです。
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若者へ一言お願いします。
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松山に住む若い人たちは、一度県外に出て松山のよさを再認識してほしいです。そして松山に帰ってきてもらえたらうれしいです。愛媛は、物価は安いし、不便さも感じない、すごく住みやすい場所ですよ。「愛媛の一次産業の良さを知っていただき、若い人に携わっていただきたい」と思うくらい、愛媛の柑橘やお魚もすばらしいと思います。ぜひ一度住んでみてほしいです。
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取材を終えて
インタビューを通して、松山の特産品である「坊っちゃん団子」に対するつぼやさんの想いが伝わってきました。観光客の方だけでなく地元の方にも広く愛されているのは、常においしさを追求する姿勢からだと思います。つぼやさんが作る「坊っちゃん団子」をひとりでも多くの人に食べてほしいです。そしてもっと松山の魅力を知ってほしいです。

