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インタビュー インタビュー
株式会社アップサイクル 愛媛代表取締役

大久保 仁志さん

愛媛県松山市出身。株式会社アップサイクル愛媛代表取締役。二級建築士、二級建築士施工技師の資格を持ち、建築関係の仕事に従事しながら、本来なら捨てられるはずの廃棄物にデザインやアイデアといった付加価値を持たせることで新たな商品に生まれ変わらせる、株式会社アップサイクル愛媛の事業を展開している。趣味はカレー。カレー好きのメンバーでカレー部を結成し、Facebookで食べたカレーを投稿する「部活」を行うなど、部長としてカレーの魅力を発信しているという一面も。

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    商品はすべて手作業が多いと思うのですが、どのくらいの時間、どのような工程で作業をするのでしょうか。

  • ランバーカバーは実際に現場で使われていたものなので、汚れている箇所も多くあります。30分から1時間必死で洗って、乾かして、やっと素材になります。そして、そこから裁縫の作業に入ります。異素材と組み合わせたり、ステッチにこだわったりして、一点物を作っているので、素材自体は無料でもらったり安く買ったりするんですけど、1個作るのに要する時間で言うと決して安くは売れないと思っています。 例えば、このバッグは6,600円(税込)で売られています(TOPのお写真で大久保さんが持っているバッグ)。高いと思われている方もいるかもしれませんが、今の価格は適正な価格なんじゃないかなと感じています。安く売るっていうよりかは付加価値を大事にして、金額が高くても身に付けたいって言っていただける人に買ってもらいたいなと思っています。

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    仕事をしていて一番楽しいと感じる時はどんな時ですか。

  • 思った通りになることじゃないですか。僕がこれを作ろうって思わなかったら世の中にこのバッグは存在しない。僕が起業してなかったら、今、僕らが作っているものは、世の中にないものなんですよ。だから、この仕事をしていて何が一番楽しいかって聞かれると、「全て自分の思い通りになる」ということだと思います。「思い通りになること」が上手くいくかどうかは別の話ですよ(笑)。でも、やりたいことは全部できますよね。結局、仕事も全部、自分で選べるし、「アップサイクルさんでやってくれない?」って言われて、「これどうですか」って提案したものがめっちゃいいものだったら売れるんですよ。その売り上げが僕らの勇気になったり、社会に税金として還元されたりする、この感覚が楽しいと感じる時ですね。

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    今後、1番力を入れて行きたいことは何ですか。

  • 興居島で新しい施設を作るといったプロジェクトを立ち上げています。約1億円規模の再開発事業に今一番力を入れていますね。具体的に言うと、民泊、コワーキングスペースやシェアオフィスみたいなところを作っています。古民家を買い取って賃貸物件を作ったり、移住者に対する事業をしたり、カフェを作ったりしています。地域の情報を全部集約して、新たなビジネスが生まれる可能性がある場所づくり、そういう事業を行っていきたいですね。

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    今後の将来を担う若者に求めるものは。

  • 自分で事業を組み立てる人が僕は最も必要だと思います。一緒に事業をして、ここから独立したときに、一緒に並列で仕事が出来たらすごく楽しいなと思います。ジョブ型雇用とか聞きますが、何か特化した技術を持っていてほしい。僕も二級施工管理技士、建築士は持っていますが、不動産の知識もほしいので宅建士の勉強もしています。どれか1つは持っているって人は結構多いと思うけど3つ持っている人はあまりいないから。僕は、施工・設計・不動産といった全ての知識を持ち合わせている希少価値のある人材になりたいと思っています。社長だけど、一社員としてもどこでも活躍できるようなスキルを身に付けたいなと思っています。だから40歳になっても、もっとできるようになりたくて勉強し続けています。1万人に1人とか10万人に1人とかの高スキルを持っている人がいたら、もう自動的に仕事がきますよ。そういうことが必要かなって思います。

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取材を終えて

廃材に付加価値を付けて、新しいものを生み出す。アップサイクル愛媛の取り組みに対する大久保さんの熱い想いを聞かせていただき、大変貴重な経験ができました。 「誰かの『やってみたい』を松山のいろんな人が協力して助けてくれるから、新しいことに挑戦しやすい。」というお話を伺って、「松山の人の温かさが、松山の産業を支えている」といった今まで気がつかなかった松山の良さを発見することができました。 大久保さん、ありがとうございました!

サマリー画像 サンキュー